2023年6月7日。関わった書籍がDropしました。

タイトルは「ChatGPTで小説を書く魔法のレシピ!プロ作家とストーリーデザイナーが教える物語の秘密」。
 

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「対話型AIで物語を作る方法」と、「ストーリー・メイキングに役立つ物語論」を取り扱ったものです。

執筆は

の御二方。

 

初めての事ですが、自分は編集者として関わりました。


創作にAIを使用する事についての是非はありますが、その是非に関わらず、今後、AIがストーリー・メイキングの現場において広く使われる事になる事は確実だと思われます。

本書はそのための書籍になっています。

AIは便利な道具に過ぎないというのが私の考えです。

自動販売機のようにボタンを押せばイメージ通りの物語が作れるわけではありません。

結局は使用者の使い方と知性に依存するものです。

それ故、本書では「AIの使い方」と「物語の必要な知識」を提供する事にしました。

具体的に言えば、「ストーリー・メイキングについて多くの本で勉強したが、最後まで物語を作れずに悩んでいる人」が、この一冊で「AIで物語を作る方法」と「物語を作る上で必須の知識」を手に入れて最初の一本をラストまで仕上げられるようになる、というポイントに本書のゴールは設定されています。

創作における技術面、具体的なAIの使い方については凄腕ストーリー・デザイナーとして名高い今井昭彦氏がマニュアルやプロンプトを作成し、創作に必須な知識、物語論はベテラン作家であり、大学で文学論について教鞭を取られていた山川健一先生が担当しました。


今井昭彦氏のパートは「AIを利用する事で初心者でもプロの作家が習得している技術を使ってのストーリー・メイキングが出来るプロンプト」を開発して頂き、実作業に沿うような形でAIの使い方が懇切丁寧に説明されている実践的なマニュアルとなっています。


山川健一先生のパートには一工夫してあります。

Chat AIは対話型のAIです。

そのため、論文のように文学論を書き連ねるのではなく、Chat AIを操作して実際にAIと対話して頂きながら、長年の作家生活の中で培った知識や、大学で多くの学生の悩みを聞いてアドバイスをしてきた経験を親しみやすい文体で記述して頂きました。


巻末には特別付録として、「山川式プロンプト」を掲載してあります。

「山川式プロンプト」は山川先生が大学で教えていたナラトロジー(物語論)を使った既存の作品の分析を行うためのものです。

このプロンプトをコピー&ペーストするだけで、参考にしたい作品の仕掛けと構造が鮮明に取り出すことが可能です。

「好きな作品を参考にオリジナルの物語を作りたい」と思っている方には極めて実践的なツールとしてご利用頂けますので、スマートフォンのメモにコピペしておくと良いでしょう。


ストーリー・メイキングは莫大な知識と思考を要求します。

また、ChatGPTやBing AIといったAI技術は数ヶ月単位で刷新されています。

それでも編集に関わった者として、本書が既存のストーリー・メイキング本を何冊勉強してもうまくいかなかった方のコンプレックスを打破する助力となれば、幸いです。

本日現在、kindle unlimited会員の方は無料で読めます。


追伸:
長らく会えていない人へ:俺は昔と変わらず、バカみたいだけど元気だよ。
俺は山川健一さんのパートに数回現れるんだけど、近況報告みたいなものです。
よろしくねー。