主人公、熊、主人公を追うネイティブ・アメリカン。
三者ともに行動原理の背景にあるのは家族。
同一の主題がフーガのように紡がれてゆく。
主人公が冒頭で熊に襲撃されるのは、それを観客に示すため。
「復讐は無意味なのか?」という問い、復讐の是非を中盤に登場するキャラクターが、
「復讐は創造主の手に委ねる」
と主人公に話す。
生活の全てを復讐に捧げることの無意味が、その理由だ。
「創造主の手に委ねる」は、具体的に物語終盤に提示される。

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